連携訓練

前回のアップからひと月近く経過してしまった。この間何もなかったわけではない。むしろ有り過ぎて投稿する機会を逸してしまった・・・と言い訳しよう。

5月は「総会月」と言われるようにあらゆる団体が通常総会を開催する。消防団そのものの会議は毎月定例の団幹部会議(分団長会議)の他に年数回の団長会議と委員会位なので別段苦にもならないのだが、関連団体や地域団体の総会案内が団長名で届いてくる。これが結構多いのにはびっくり!禁句だが私の中では「想定外」としたい。

6月に入ってもこの通常総会案内はだらだらと届いている。

そんな中で、今日の午前中は今年度初めての加賀町消防団としての訓練を実施した。

「山下町特別救助隊との連携訓練」である。この訓練は毎年実施している。火災発生時に公設消防隊と消防団が上手く連携して消火活動を行う為の訓練であるが、実際は消防団が消防隊から消火活動についての指導を受ける形になっている。消防隊はプロ中のプロ、消防団はアマチュアだからその技能の差は歴然としているのだが、実戦で少しでも役に立てるよう毎年訓練を積み重ねている。消火活動は理論やノウハウも必要だが、兎に角訓練を繰り返して「身に着ける」以外にないと思っている。サラリーマンが朝寝ぼけながらもネクタイを無意識に結ぶように、体に覚えさせることが大切なのである。

NPO MUG総会講演

NPO MUG R社が開発した表計算ソフトを導入しているユーザー会の名称。NPO法人になってからまだ10年くらいであるが、ユーザー会の歴史は30年以上になる。私も発足当時からのメンバーで、様々な業界の方々やユニークなキャラクターの人々が集まる楽しい会である。私が消防団長になったと聞きつけて、総会の講演で消防団の話をしてほしいと依頼があった。団員募集をはじめ、広報は重要な活動の一つであるから、二つ返事でOKした。持ち時間は90分である。さて、1時間半も話す内容があるのか?

先ずはパワーポイント(パワポ)の作成から。以前地元の街づくりを担当していた時は、視察団の方々を前によくパワポを使用したが、久しぶりの操作なので結構難儀した。講演の組み立てには「マンダラチャート」が役に立った。自己紹介ー消防団の歴史ー消防団組織ー消防団の使命ー消火活動ー救命活動ー災害対策ー地域防災と一通りのテーマを決め、更にそれぞれのテーマを細かく区切って話を組み立ててゆく。まさに胎蔵界曼荼羅の図である。

プロジェクターの画面と話だけではとても90分は持たないと思い、途中に消防団活動の写真画像や動画を観てもらい、eカレッジや関連するHPなども紹介した。また事前に広報用のグッズやパンフレットをかき集めて袋のセットして参加者に配った。

結構話に熱が入り、結果90分を超える講演となってしまった。聴かれた方々はどうだったのかは判らないが、しゃべった本人はこれまでの消防団活動を体系的にまとめる良い機会となった。なんでもそうだが、実行した人が一番恩恵を受けるのである。

 

元町安心安全パレード

3日(憲法記念日)のザ・よこはまパレードに続き、5日(こどもの日)は元町安心安全パレード。これは会場警備ではなくパレードへの参加である。「元町商店街は安全なショッピングストリート。どうぞ安心してお買い物を楽しんで下さい。」という主旨で始まった元町SS会のイベントで、もう今年で9回目だとか。当時のK理事長の発案で、「我々の街を守ってくれる警察と消防は大事にしなければいけない」という理念から神奈川県警(加賀町警察署)と市消防局(中消防署)が主役のパレードである。しかし商店街としては客寄せも大切な要素であるから、毎年1日警察署長と1日消防署長として著名人を招いてパレードを盛り上げている。今年の1日警察署長はAKB48小田えりなさん(昨年に続き2回目)、1日消防署長はトライアスロン日本代表の田山寛豪さんである。

当初から加賀町消防団もこのパレードに隊列をつくって参加してるのだが、ただ商店街を練り歩くだけでは面白くない。折角の機会なのだから何かもっと消防団をアピールできないかとずっと構想を練っていた。そして私が第3分団(元町方面管轄)の分団長に就任したのを機に、商店街側と交渉して消火訓練を披露させてもらう承諾をもらった。勿論多くの来場者の方々に水しぶきがかからないことが条件である。何しろ「安心で安全なイベント」なのだから。分団内でいろいろと検討した結果、小型ポンプ操法を展示(演技)することとなった。しかも収め(撤収作業)まで行う旧操法である。

消防団の訓練は大量の水と騒音(ポンプのエンジン音)が出るために、日頃は人目につかないような場所で行うことが多い。このように大勢のギャラリーを前に訓練の成果を披露できるのは(2年ごとに開催される)操法大会くらいであるから、団員の張り切りぶりは大変なもので、4月初旬から土日の午前中は訓練に明け暮れるのである。

消防団員による消火放水訓練展示が加わって今年で4回目。年々操法も円熟味を増してきて、今年は1線2口放水にアレンジしての見事な出来栄えであった。消防団の演技の後は子供たちの放水体験だが、これも長蛇の列であった。男の子ならば一度は消防士にあこがれるであろう。こどもの日に相応しい素晴らしいイベントである。消防団を表舞台に出してくれたK理事長と元町商店街(SS会)に感謝感謝である。

ザ・よこはまパレード

昭和の時代には「横浜国際仮装行列」の名で親しまれていた横浜の一大イベント。今は「ザ・よこはまパレード」とお洒落に改名して、このゴールデンウィーク中に開催されている。そして加賀町消防団と伊勢佐木消防団も昭和の時代からこのイベントの警備を担当している。

以前は冬制服、制帽に編上げ靴という(まるで警察官のような)出立で、沿道に陣取り、パレードを間近に見ながら警備に当たり、偶に歩道からはみ出た人には「はいっ!そこ下がって!」などと注意するのが任務だったが、今は様変わりしている。沿道の警備は警察官、警備会社、ボウイスカウトなどに任せて、消防団員はもっぱら歩道を巡回しながら、ギャラリーの様子を窺っている。つまり気分が悪くなった人や怪我をした人の応急処置や救急搬送が主な役割である。これが消防団本来の姿であろう。

今回は前日から怪しげな低気圧が通過していて開催が危ぶまれたが、朝方天気も回復して予定通りのスタートとなった。参加したすべてのパレードが持ち場を通過するまで約5時間近く。2件の救急搬送(パレードに参加した子供の体調不良と高齢者の転倒による怪我)があったが、大きな事故もなく無事終了した。

近年「ソフトターゲットテロ」などという事件も諸外国で起きていて、新たな危機管理も増えている。今更ながら優雅な「昭和の時代」が懐かしく思い出されるのである。

 

新入団員研修会

毎年この時期に行われる「新入団員研修会」。これまで1日研修であったが、昨年から半日(3時間)に短縮された。つまり午後から行われていた訓練礼式(各個訓練、部隊訓練)は省き、各団または各分団で教育しなさいということになったのである。その代わり午前と午後の2部制にして、どちらか参加できる時間帯を選ぶことになった。4月と5月のそれぞれ行われるので、新入団員は4コマの選択肢が増えたことになる。

消防団員の役割は消火活動、救助活動、応急手当など消防職員と同等の技能や知識を身に着けることを求められるが、関連する資機材の扱いなどを含めるとかなり項目に亘り研修を受け、訓練を重ねることとなる。従って普通の団員ならば入団して半年や1年ですべてをマスターすることはまず無理である。何年もかけて団員としての技能や知識を積み重ねていくことになる。3時間の研修では消防団とは何ぞやとか、団員としての心構えなど、ほんの入り口の分だけで終わってしまうが、肝心なのはその後の各分団でのフォローアップである。いくらベテランの団員が新しい団員に教えようとしても、まずその研修や訓練に参加してもらわなければ始まらない。団員はそれぞれにメインの仕事を持ち、家庭の用事もあり、その合間を縫って消防団活動に参加してもらうこととなる。いかに”土俵に上がって”もらうか。それは全国どこの消防団でも抱える大きな悩みでもある。

団長会議

昨日は横浜市20消防団の団長会議が消防局で開催された。私にとっては初の団長会議。デビューである。四角に囲ったテーブルに各団長が座り、その背後に各消防署の担当職員が控えて座る。まるでニュースで映し出される政府主催の「〇〇戦略会議」のパターンと同じである。第一部は消防局からの通達(伝達)事項が一方的に説明された。約1時間。資料は当日会場で渡されるので質問のしようがない。休憩10分の間に私は各団長への挨拶と名刺交換を行った。皆さん年齢的には自分とたいして変わらないので親近感を覚える。第二部は団長会内部の案件なのでいろいろと質問や意見が飛び交った。やはり会議はこうでなければね。私はまだ駆け出しなので、暫くは静観して様子をうかがうつもりだ。今後は視察研修や交流会もあるようなので、少しずつ各団長と親睦を深め距離を縮めたいと思っている。

大岡川さくらまつり

毎年この時期に開催されている「大岡川さくらまつり」。開催場所は中区の福富町西公園なので管轄は伊勢佐木消防団なのだが、何故か加賀町消防団と山手消防団の団長も来なさいというので参加してきた。今回はもう桜はとっくに散ってしまって、「大岡葉桜まつり」と言い換えた方が良いかもしれない。

行ってみて(何故呼ばれたか)納得した。単なる地域のお祭り(イベント)なのだが、中区長をはじめ、伊勢佐木警察署署長、中消防署署長、都市整備局、中土木事務所、神奈川県治水事務所、市会議員、県会議員、各町内会の会長などなど中区を動かしている主要メンバーがこの会場に集まっているのである。そしてそれぞれが年度替わり(異動)の挨拶(名刺交換)をしている。

毎年1月初めには横浜ローズホテルで「中区新年賀詞交歓会」が開催され、600人ほどが集まるが、このさくらまつりは”新年度バージョン”なのかもしれない。「ここに来れば主だった方々と会えて名刺交換ができますよ」ということで私も加賀町消防団を代表して呼ばれたわけである。